龍巻絵書き
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昔、一人の絵書きが、丸山沼の西側の畑を通りかかりました。
乾いた土がビュービュー吹く西風に飛ばされ、あたり一面は粉を敷いたようになっていました。それを見た絵書きは足を止め、持っていた杖で地面に龍の絵を描き始めたのです。
描き終わったちょうどその時、ひときわ強い風が吹いてきました。
その風は、龍の絵をかき消すと同時に、その土の粉をくるくると巻きながら龍巻のように空高く舞い上がっていったのです。
やがて、その土けむりはだんだん大きくなり、丸山沼の上空で渦を巻きながら沼の水を大きく吸い上げると、急に北に向かって走り出しました。
そして、大雨を降らせながら荒れ狂い、大山の松ノ木などをねじり倒し、大被害をもたらしたのでした。
その後、この絵書きはどこへ姿を隠したものか、誰も行方は知りませんが、その時の龍は丸山沼の主になったのだろうといわれています。
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