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伊奈町

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令和5年度 施政並びに予算編成方針

[2023年3月10日]

ID:7457

施政方針

 早いもので、町政2期目の重責を担わせていただいてから、間もなく4年目を迎えようとしております。就任以来、「ずっと住みたい 緑にあふれた キラキラ光る 元気なまち」日本一住んでみたいまちの実現を目指し、町政運営に取り組んでまいりました。これまでお力添えを賜わりましたすべての皆様に、心から感謝を申し上げます。
 昨年は、新型コロナウイルス感染症の対策に加え、原油価格や物価高騰による影響が、町民生活や企業の経済活動に大きな打撃を与え、その対応に注力した一年でございました。
 そのような中、うれしいニュースもございました。埼玉県との連携により、町では初めてとなるオーダーメイド方式による企業誘致に成功しました。また、長年にわたる懸案事項でございました上尾市・伊奈町消防広域化の事務委託について、埼玉県知事に届出を行い、4月から、いよいよ広域化がスタートすることとなります。
 こうした中、令和4年12月には、社会経済情勢の変化に的確に対応し、将来にわたる持続可能な町政を実現するため、有識者をメンバーとする「行財政改革推進会議」から「国際化に対応した町の施策について」答申をいただきましたので、今後の町政運営にしっかり活かしてまいりたいと存じます。
 
 さて、令和4年度に実施した主な取組でございますが、コロナ関連の事業といたしましては、「生活支援給付金」「子育て世帯応援給付金」の支給や、「水道基本料金の免除」「学校給食費の負担軽減」など、町民の方々の生活支援を実施いたしました。
 また、「伊奈町中小企業者事業活動支援給付金」の支給のほか、地域公共交通事業者や医療機関、農家・生産団体などに対し給付金等を支給し、町内事業者の皆様の継続的な経済活動の支援を実施いたしました。
 そして、災害対策の分野につきましては、災害に強いまちづくりを推進するため、地域防災計画を改訂し、大規模災害に備えるための体制づくりの強化を図りました。
 児童福祉の分野につきましては、「伊奈町子ども家庭総合支援拠点」を設置し、子どもとその家庭及び妊産婦等を対象に、実情の把握、相談、関係機関との連絡調整など、必要な支援を行いました。  
 さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により保育所が休園になった際に、両親がエッセンシャルワーカーやひとり親家庭の子どもを預かる「代替保育事業」を北保育所内の伊奈町子育て支援センターにおいて実施し、保護者が働き続けるための環境を整えました。
 高齢者福祉の分野につきましては、高齢者が住み慣れた地域で、安心して過ごすことができるよう、包括的かつ継続的な支援を行うため「伊奈町南部地域包括支援センター」を設置いたしました。また、高齢者の認知症予防や積極的な外出を促すため、「シニアスマホ教室実施事業」や「いきいき長寿パスポート事業」を実施いたしました。 
 保健衛生の分野につきましては、「帯状疱疹予防接種実施事業」において、50歳以上のワクチン接種者に対し、接種費用の一部を助成し、疾病の重症化予防及び費用負担の軽減を図りました。
 農業の分野につきましては、「用排水路維持管理・整備事業」において、農業用水綾瀬川伏越し管の改修工事など、適切な維持管理を行い、将来にわたる農業用水の安定的な供給体制を強化いたしました。
 シティセールスの分野につきましては、町では初となるVR技術を取り入れた「町内回遊イベント」を10月から1月末にかけて実施し、町の観光資源であるバラや伊奈氏屋敷跡等を巡るなど、町の魅力を体験していただきました。
 そして、教育の分野につきましては、小学校のトイレ改修を完了させたほか、ICT教育環境を確保するため、学習端末用の充電器を配備するなど、学習しやすい環境を整えました。
 また、12月には、伊奈備前守忠次公の功績を顕彰するため、2週間にわたり「伊奈忠次展」を開催するとともに、「伊奈氏ゆかりの地」歴史・文化的交流に関する協定の締結記念として、川口市、茨城県つくばみらい市の市長をお招きし、初めてパネルディスカッションを開催いたしました。

 令和4年度は、ポストコロナに対応したイベントが徐々に復活した年でもありました。町の3大まつりの一つである「伊奈まつり」は実に3年ぶりに行われ、予想を上回る大勢の方にお越しいただき、まちに活気とにぎわいが戻ってまいりました。
 
 令和5年度につきましては、一日も早く活気のある日常を取り戻すため、環境の変化に適応した「日本一住んでみたいまち」の実現に向け、一層、邁進してまいります。

伊奈町総合振興計画に基づく令和5年度実施予定の事業

 それでは、令和5年度の町政運営の基本方針をご説明申し上げます。

 令和5年度は、令和4年度に顕著に現れた電気・ガス等のエネルギー価格高騰や、さまざまな物価高騰による厳しい影響が続くと予想されますが、日本一住んでみたいまち伊奈町の実現のため、メリハリを意識した予算で町政運営に取り組んでまいります。
 次に、新型コロナウイルス対策につきましては、ポストコロナを意識しながら、油断することなく感染状況等を見極め、県や医師会等と連携し、引き続き迅速かつ適切に対応してまいります。
 また、令和5年度は、いよいよ上尾市との消防広域化がスタートいたします。これに伴い、消防団関連などを除いた消防組織が上尾市消防本部に移管されます。そこで、最新の行政需要に的確に対応するため、町の組織を見直すことにいたしました。
 消防広域化後も上尾市と緊密に連携を取り、強化された消防力を活用して、町民の皆様の生命・財産を守り、安心・安全な暮らしを確保していくため、生活安全課を「危機管理課」と「コミュニティ推進課」の2つに分割いたします。
 「危機管理課」では、消防係を新たに設け、上尾市消防本部との連絡調整や消防団等の業務を担うほか、災害や犯罪などさまざまなリスクへの対応に集中する体制を構築いたします。
 「コミュニティ推進課」では、外国人住民の増加傾向やコロナ禍によりコミュニケーションの機会が減少したことなどを踏まえ、町の国際化対応を含めた地域コミュニティのつながりをしっかりと維持し、さらに発展させていく取組を進めてまいります。
 続きまして、令和5年度に実施いたします主な施策を中心に、伊奈町総合振興計画後期基本計画の5つの分野別体系に沿って、順次ご説明を申し上げます。

(1)「防災・減災 みんなで考え 行動するまち」~安心・安全なまちに暮らす

 町民の皆様の生命・財産を守り、災害への対応力を高める防災・減災に関する取組といたしまして、「地域防災力の向上」では、令和4年度中に改訂を行った地域防災計画や防災マップについて、家庭や事業所における災害への備えに役立てていただくよう周知を図ってまいります。
 また、重度の要介護の方にも災害情報等を速やかに届けられるよう、民間事業者と連携しながら、住宅への防災無線情報の受信機設置の取組を進めてまいります。さらに、災害時に自治体間で相互応援を行い、速やかな救援や復旧等につなげるため、福島県南会津町との災害時応援協定締結に向けて準備を進めてまいります。
 水害対策につきましては、引き続き北部の第一・第二調整池、栄大排水路や西浦排水路の浚渫事業等を進め、治水機能の回復へ向けて取り組んでまいります。

 「消防・救急体制の充実」では、上尾市との消防広域化を開始し、初期出動体制を強化するほか、町内コンビニエンスストアへのAED配備など、上尾市消防本部を通じて住民サービスの充実を図ってまいります。また、町北部の消防車の走行限界エリア外地域を解消し、さらなる消防力強化を図るため、消防施設の新規設置に向けて検討を進めてまいります。

 「地域防犯体制の充実」では、犯罪を抑止する環境づくりとして、子どもたちの登下校時の安心・安全を確保するため、引き続き通学路を中心に防犯カメラの設置を進めてまいります。「交通安全対策の充実」としても同様に、通学路の安全確保を重視し、計画的に道路改修等の安全対策工事を進めてまいります。また、伊奈町犯罪被害者等支援条例を制定し、犯罪の被害に遭われた方やそのご家族に対する支援を強化してまいります。

(2)「いきいき 元気 健康長寿のまち」~健康で心安らぐまちに暮らす

 町民の皆様が自らの心身の健康に関心を持って暮らしていけるよう「生涯を通じた健康づくり」として、引き続き子宮頸がんワクチンの定期接種や帯状疱疹予防接種の費用助成を進めてまいります。
 このほか、コロナ禍で実施が難しかった健康長寿教室を実施するとともに、特に高齢者の保健事業と介護予防の取組を推進するため、フレイル対策の講習会等を開催するなど、町民の皆様の健康増進を図ってまいります。

 「高齢者サービスの充実」では、大変ご好評いただいておりますシニアスマホ教室の実施回数を増やし、いきいき長寿パスポート事業におきましては、特典やサービスをご提供いただける協賛店を充実させるなど、高齢者のニーズに応えられるよう努めてまいります。

 「障がい者の生活・自立支援」では、最新の状況をもとに第6期障害福祉計画及び第2期障害児福祉計画を見直し、個々の抱える複雑な環境等に十分配慮し、きめ細やかな障がい者支援を推進してまいります。

 「社会保障の充実」では、高齢者保健福祉計画及び第9期介護保険事業計画を策定し、超高齢社会において変化するニーズを把握しながら、介護保険事業の適正な運営と円滑な介護サービスの提供に努めてまいります。

(3)「人を育て はじける笑顔 輝くまち」~豊かな心を育むまちに暮らす~

 安心して出産し、子育てのできる環境を整備し、ますます進行する少子化に対し強い危機感を持って、より一層子育てしやすいまちづくりを進めてまいります。
 「子ども・子育て支援の充実」では、妊娠から出産、保育、教育とライフステージに合わせた支援を広げるとともに、令和4年度に設置した伊奈町子ども家庭総合支援拠点を中心に、県や関係機関等と緊密に連携を図り、幅広い相談対応と丁寧な情報提供を行ってまいります。
妊産婦の方には、出産・子育て応援事業として、面談等を通じて寄り添いながら、妊娠期と産後に合わせて10万円相当の経済的支援を実施いたします。
 また、町ではこれまでも多子世帯応援事業として第3子以降の出産の際に2万円相当の支援を行っておりましたが、このたびこれをリニューアルし、県と協力して第1子の出産から合わせて3万円相当の支援を行い、子育て世帯の経済的負担の軽減を図ってまいります。
 さらに、産後の心身の不調等を的確に把握し、必要な支援に結び付けるため、産婦健診費用につきまして新たに助成いたします。

 町立保育所では保護者の方の多様な働き方を支援するため、朝夕の延長保育を開始し、保育サービスの充実を図ってまいります。

 「確かな学力と自立する力の育成」では、これまでに整備した学校のICT環境の活用を進めるとともに、放課後児童クラブや家庭などでの学習環境の活用を含め、学年や教科ごとの特質を踏まえながら、デジタルの強みを的確に取り入れ、確かな学力と自立する力を着実に育成してまいります。

 「豊かな心と健やかな体の育成」では、不登校やヤングケアラーなど児童生徒のさまざまな相談を受け、関係機関と連携しながら解決を図るスクールソーシャルワーカーの相談日を増やし、児童生徒の抱える問題に迅速に対応するため、体制を強化してまいります。
 また、家族の世話や家事の手伝いなどのために学業や友人関係に影響が出ている子ども、いわゆるヤングケアラーについて周囲の理解を深めるため、リーフレット配布などの啓発活動を行うとともに、支援者向けの研修を実施いたします。さらに、ヤングケアラーに対する支援体制を確立するため、関係課による連絡会議や関係機関を含む検討会議などを立ち上げ、ヤングケアラーへの理解と支援を推進してまいります。

 「質の高い学校教育を推進するための環境の充実」では、伊奈中学校及び小針中学校校舎のトイレ改修工事や南中学校のトイレ改修設計を進めるとともに、老朽化する学校教育施設の修繕等を計画的に進め、教育環境の充実を図ってまいります。

 「学校・家庭・地域の連携と教育力の向上」では、中学校部活動の地域移行につきまして、地域の皆様及び関係機関のご協力をいただきながら、検討委員会を設置し、より良い部活動のあり方について検討を進めてまいります。

 「生涯にわたる学びの支援と文化芸術の振興」では、オープンから1年を迎えました伊奈町電子図書館につきまして、より多くの町民の皆様にご利用いただける電子書籍を一層充実させてまいります。

 伊奈氏関連では、これまでの「伊奈氏ゆかりの地」歴史・文化的交流に関する協定に基づく川口市、つくばみらい市と連携した調査、研究等の成果を活かし、伊奈氏の功績を讃え、さらに関心を持っていただくため、引き続き2市と連携しながら、歴史と文化の交流の活性化につなげてまいります。
 また、伊奈氏関連の絵図や文書等につきまして、新たに所有者の方のご理解、ご協力を得られたものがございますので、デジタル撮影するなど適切に保存してまいります。さらに、絵図などのデジタル画像を公開し、伊奈町が誇る偉人、伊奈備前守忠次公の偉業やその足跡を発信してまいります。

 「スポーツ及びレクリエーション活動の推進」では、令和4年度に町民運動会から名称変更した伊奈町スポーツフェスティバルにつきまして、令和5年度は誰もが参加したくなる、また、参加しやすい形式を検討し、開催に向けて取り組んでまいります。
 そして、つくばみらい市で開催される、少年野球大会への参加やシニアチームによるグラウンドゴルフ大会への参加などを通して、友好都市との交流を深めながら、スポーツを楽しむ機会を提供してまいります。
 また、プロバスケットチーム埼玉ブロンコスとの連携事業として、町立中学校のバスケットボール部で活動する生徒との交流会を開催し、技術の向上はもとより、子どもたちの夢を育む機会を設けてまいります。

(4)「キラキラ光る ずっと住み続けたいまち」~緑あふれる、にぎわいのあるまちに暮らす~

 伊奈町に「行ってみたい」「住んでみたい」「住み続けたい」と思っていただけるよう、まちのにぎわいの創出と活性化を図ってまいります。
 「シティプロモーションの推進」では、関係各課と忠次プロジェクト推進協議会が連携し、これまで町で作成した映像コンテンツなどを活用しながら、郷土の偉人である伊奈備前守忠次公の功績を顕彰し、より多くの皆様に忠次公をさらに認知していただけるよう積極的にPRしてまいります。
 また、町最大の観光資源であるバラにつきましては、令和4年度に町制施行記念公園のバラ園内に整備したイベント広場及びステージの活用を図るとともに、令和6年度に開催予定のばら制定都市会議「ばらサミットin伊奈」に向けて、記念公園のバラ園を改修し、より多くの皆様に訪れていただくために、県内最大のバラ園がさらに魅力あふれる場所となるよう取り組んでまいります。
 町民の皆様にもさらにバラに親しんでいただけるよう、バラの苗の配付を増やして、バラの栽培講習会を実施するほか、赤ちゃんが生まれたご家庭に喜ばれるようなバラグッズを配付し、幅広い世代にバラの魅力をお伝えしてまいります。

 「環境にやさしい地域づくり」では、上尾市との広域ごみ処理施設整備事業につきまして、4月に設立される上尾伊奈資源循環組合にて、広域ごみ処理施設整備基本構想・基本計画の策定等を進めつつ、令和15年の施設稼働を目指し、町と上尾市、組合が一体となって事業を推進してまいります。
 老朽化の進むクリーンセンターにつきましては、引き続き令和6年度まで基幹的設備改良工事を行い、広域ごみ処理施設稼働まで安定的にごみ処理を維持できるよう長寿命化を図り、公衆衛生の向上に努めてまいります。
 また、脱炭素社会の実現に向けての施策につきましては、他の市町村と連携しながら、森林環境譲与税を活用したカーボンオフセット事業等を実施するため、連携先の検討や調整など必要な準備を進めてまいります。
 あわせて、ごみの分別方法や収集日を日本語と英語の2か国語対応でお知らせするごみ分別アプリを導入して、ごみ分別方法の周知を強化し、分別意識の向上を図ってまいります。

 「良好な市街地の形成」では、空き家対策につきまして、令和4年度の実態調査等の結果を踏まえて、今後の空き家対策計画策定に向けた準備を進めてまいります。
 道路関連では、都市計画道路上尾伊奈線につきまして、交通量推計等を踏まえ、幅員等の計画を見直してまいります。町道第7号線につきましては、現況の調査結果を踏まえた設計に基づき、抜本的修繕工事を進めてまいります。このほか、通学路の安全確保を重視しつつ、町道の舗装及び側溝の改修や修繕、橋梁の修繕、長寿命化計画の更新を実施し、計画的な維持管理に努めてまいります。

 「利便性の高い公共交通」では、ニューシャトル志久駅のバリアフリー化を進めるため、まずエレベーターの設置に向けた基本調査を行い、整備プランを策定して、早期の設置を目指してまいります。  
 また、病院施設の移転等に伴う町内循環バスいなまるのルートの一部変更及びそれに伴う運行ダイヤの変更を行い、利便性の向上を図ってまいります。

 「地域特性を生かした都市農業の振興」では、羽貫地区の用水改修などを通して、安定的な生産基盤の整備や農地の有効利用を推進してまいります。
 また、伊奈町産米応援プロジェクトの取組をさらに加速させるとともに、計画中間年度である農業戦略マスタープランの見直しを行い、これからの町農業発展に向け、より実情に即した計画を策定してまいります。
 そして、令和4年度も残念ながら開催を見送らせていただいた、伊奈マルシェにつきましては、福祉団体をはじめ、農業関係団体、観光協会等と連携して、国際色も取り入れながら、町民の皆様が盛り上がれるイベントとなるよう取り組んでまいります。

 「まちのにぎわいを創る事業活動の活性化」では、町内事業者の災害等に備えた事業継続力強化計画の策定や、業務効率化のためのシステム導入等DX推進の取組を、商工会を通じて支援してまいります。
 企業誘致につきましては、令和3年度に誘致に成功した企業が、令和6年度の本社工場稼働に向けて、準備を進めておりますので、雇用の創出や地域経済の活性化を図るため、引き続き関係機関と連携協力してまいります。

 「地域資源を生かした観光振興」では、3月には原市沼調節池及び伊奈氏屋敷跡周辺の地域資源に関する基礎的調査の結果が報告されますので、その結果を踏まえ、関係団体等と協議しながら、今後の地域資源の活用方法の検討を進めてまいります。
 忠次公によるまちづくり事業につきましては、コロナ禍で縮小していた忠次公レキシまつりをにぎやかに開催するとともに、伊奈氏ゆかりの商品開発を進めるなど、観光資源としてのさらなる魅力アップに向けて地元の方々とともに検討し、実施してまいります。
 また、先ほども申し上げましたが、令和6年度の伊奈町におけるばらサミット開催に向け、バラのまち伊奈町をさらに盛り上げるため、伊奈町・毛呂山町・川島町の3町による埼玉バラハーモニーとしての友好関係を活かすほか、観光協会と連携した観光ブランディング戦略を通じて、バラを基軸とした魅力発信を進めてまいります。

(5)「共につくる 未来につながるまち」~町民と行政が協働するまちに暮らす~

 新設するコミュニティ推進課を中心に、町民参画や国際化の推進を図るとともに、協働の推進と地域コミュニティ活性化への支援を実施してまいります。
 「町民参画と情報共有化の推進」では、引き続き町長タウンミーティングを開催し、直接町民の皆様から町への提言や要望を伺います。
 また、町ホームページをはじめ、LINEやフェイスブックなどの町公式SNS、さらに町公式YouTubeチャンネルの活用を進め、町民のニーズに合った的確な情報、魅力ある情報を発信してまいります。

 「地域コミュニティの活性化と協働の推進」では、まちづくり基本条例を制定するため、公募委員を含めた懇話会や、ワークショップなどさまざまな手法を組み合わせて、引き続き町民の皆様から多くのご意見を頂戴し、条例案を作成してまいります。
 また、外国人住民向けのガイドブックを作成して配布するなど、外国人住民の方にとっても暮らしやすいまちづくりに努めてまいります。

 「経営的視点に立った行政運営」では、先ほど申し上げましたとおり、役場組織の見直しにより、多様化する町民ニーズへの対応を進めてまいります。
 また、現在、令和7年度を初年度とする次期総合振興計画の策定作業を進めておりますが、令和5年度は関係団体へのインタビューやワークショップなどを通じて、町民ニーズを把握し、骨子を検討してまいります。
 効率性の高い行政運営の観点からは、役場内のペーパーレス化を一層進めてまいります。さらに、役場庁舎以外に町内各所でもマイナンバーカードの出張申請サポートを展開するとともに、速やかな交付体制の確保に努めてまいります。あわせて、引き続きマイナンバーカードの利活用場面の周知を図り、町民の皆様の利便性向上にもつながるよう取り組んでまいります。
 また、上尾市など近隣自治体との公共施設の相互利用の推進につきましては、既存公共施設の有効活用を図るため、引き続き検討し、協議を進めてまいります。
 財源の確保につきましても、ふるさと寄附金では、個人向けのふるさと納税に、町の魅力を伝える返礼品を、より幅広く充実させるとともに、申し込みのできるポータルサイトを増やすなど、安定的な財政運営に努めてまいります。
 また、企業版ふるさと納税につきましても、引き続き受け入れに向けた働きかけを行ってまいります。
 そして、役場新庁舎の整備につきましては、令和3年度に策定した基本構想・基本計画や令和4年度に実施した執務環境調査等も踏まえながら、改めて必要面積を含め、発注条件の精査等を進め、デザインビルド方式による事業者の選定を行ってまいります。

 令和5年度の施政方針については以上のとおりでございます。
 「ずっと住みたい 緑にあふれた キラキラ光る 元気なまち」の実現と、人にやさしく、環境にもやさしい、日本一住んでみたいまちを目指し、すべての事業に役場全体で一丸となって取り組んでまいります。

予算編成方針

 令和5年度の予算編成方針につきまして申し上げます。
 まず、歳入の町民税でございますが、経済情勢等を考慮し、個人分につきましては、4.2%の増、法人分につきましては、3.8%の増とし、個人・法人分、合わせまして、30億2,290万円、令和4年度当初予算対比で、4.2%の増を見込んだところでございます。
 固定資産税でございますが、土地につきましては、地価の動向と利用状況を考慮し1.0%の増、家屋につきましては、新築家屋の増加分を考慮し4.4%の増、償却資産につきましては、設備投資が堅調なことから、9.2%の増といたしました。固定資産税全体としましては、25億4,674万円、令和4年度当初予算対比で、3.4%の増と見込んだところでございます。
 国庫支出金及び県支出金でございますが、児童手当国庫負担金、特定教育・保育施設施設型給付費負担金等により、国庫支出金20億3,159万4千円、県支出金11億4,990万2千円を見込んだところでございます。
 町債につきましては、基幹的設備改良事業等の衛生債、町道整備事業・緊急浚渫推進事業等の土木債、中学校整備事業の教育債、臨時財政対策債等の発行を予定しており、合計で12億5,380万円を見込んだところでございます。
 なお、財源の不足に充てるため、財政調整基金から1億7,642万4千円、町債の償還に充てるため、減債基金から2億2,000万円を繰入金として見込んだところでございます。

 次に、歳出でございますが、主な事業といたしましては、国際化推進事業、志久駅バリアフリー化事業、消防広域化運用事業、マイナンバーカード出張申請等支援事業、ヤングケアラー支援事業、子育て応援事業、広域ごみ処理施設整備事業、緊急浚渫推進事業、記念公園バラ園運営事業、中学校整備事業のほか、道路・公園・下水道・区画整理などの生活基盤整備関連事業などの予算を計上いたしました。
こうして編成いたしました一般会計予算は142億8,800 万円で、令和4年度当初予算対比12.4%の増でございます。

 次に、特別会計でございますが、国民健康保険特別会計37億8,324万3千円、2.0%の増、中部特定土地区画整理事業特別会計1,510万2千円、25.0%の減、介護保険特別会計27億6,424万6千円、3.1%の増、後期高齢者医療特別会計6億833万円、6.3%の増といたしました。

 一般会計及び特別会計の予算総額は、214億5,892万1千円となり、令和4年度当初予算対比9.0%の増でございます。

 次に、企業会計の水道事業会計につきましては、水道事業の収益的収支のうち、収入は11億3,651万円、これに対し、支出は10億6,853万4千円で、差し引き6,797万6千円の税込み利益を計上いたしました。
 資本的収支につきましては、収入では2億1,632万1千円、支出では5億4,689万7千円となり、支出額に対して収入が不足する額3億3,057万6千円は、過年度分損益勘定留保資金等で補てんする考えでございます。
 
 下水道事業会計につきましては、下水道事業の収益的収支のうち、収入は9億2,076万9千円、これに対し、支出は8億9,442万円で、差し引き2,634万9千円の税込み利益を計上いたしました。
 資本的収支につきましては、収入では2億6,940万6千円、支出では5億1,337万1千円となり、支出額に対して収入が不足する額2億4,396万5千円は、当年度分損益勘定留保資金等で補てんする考えでございます。

 以上が令和5年度施政並びに予算編成方針でございます。

結びに

 笑顔があふれる「日本一住んでみたいまち」を町民の皆様とともにつくってまいりたいと存じますので、引き続き、皆様のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げ、令和5年度の施政並びに予算編成方針といたします。

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